参考情報: 酒類における有機の表示基準

酒類についての表示基準

農畜産物、加工食品および飼料については、日本農林規格(JAS規格)によって有機JASとしての表示基準が示されていますが、酒類については対象外となっています。

例えば、有機米を使用した清酒およびオーガニックビールなどの酒類については、国税庁が酒類における有機についての基準を定めているために、この基準に従って有機表示をしなければなりません。

なお、酒類の有機等の表示基準は、「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和28年法律第7号)」第86条の6第1項の規定に基づいて、「酒類における有機等に関する表示基準(改正令和元年6月 国税庁告示第7号)」によって定められています。

酒類(いわゆる、アルコール飲料)は、酒税関係法令等によって取り扱いが異なり、また、頻繁に改正がされているために日頃から注意しておく必要があります。

表示基準の概要

(1) 有機農産物加工酒類における有機表示

以下に示す基準をすべて満たす酒類(有機農産物加工酒類)については、酒類の容器または包装に「有機」あるいは「オーガニック」の表示をすることができます。

また、JAS法に規定する格付制度と同等の制度を有している外国から輸入される酒類については、一定の要件の下に、(1)および(2)の基準を満たすものとして取り扱われます。

原材料およびその使用割合

  • 「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」に基づく格付けをされた有機農産物などであること
  • 有機農産物などの使用割合が、95%以上であること
  • 食品添加物は、製造に必要な最小限度の量であること

製造その他の工程に係る管理

  • 製造の方法は、物理的または生物の機能を利用した方法によるなどの一定の条件を満たしていること

品目の表示

  • 酒類の品目表示に合わせて、「(有機農産物加工酒類)」と表示されていること
  • 「(有機農産物加工酒類)」の表示の文字の書体および大きさは、酒類の品目表示の文字と同じであること

(2) 有機農産物などを原材料に使用した酒類における有機農産物などの使用表示

  • 酒類の品目の表示に合わせて、「(有機農産物 xx%使用)」と表示されていること
  • 有機農産物などの使用表示は、酒類の一般的な名称または商品名と一体的でないこと
  • 有機農産物などの使用表示に使用する文字は、以下のとおりであること
    • 有機農産物などの使用割合が50%以上のものは、商品名の文字の活字のポイントよりも小さいものであること
    • 有機農産物などの使用割合が50%未満のものは、未成年者飲酒防止に関する表示等の文字の活字のポイントを超えないものであること

有機JASの表示基準以外に、「酒類における遺伝子組換えに関する表示」の基準もあるため、これに関する注意も要します。

酒類における有機に関する表示基準の詳細については、以下のウェブサイトに掲載されています。